出版会の取り組みについて

 よりよい教育書の棚作りには、教育に関する基礎的な内容のみならず、時流に沿った知識が必要です。そのため、教育図書出版会では、年に一度、教育書の販売促進を目的とし、書店様や取次様を交えた研修会をおこなっています。
 コロナ禍のため2020年は研修会の開催を見送りました。以下に、2019年の
研修会で配付した資料の一部をご紹介いたします。なお、2021年以降の予定は未定です。

 

●学習指導要領改訂の流れ

 全国のどの地域でも一定の水準の教育を受けられるようにするため、文部科学省では学校教育法に基づき、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準を定めています。これを「学習指導要領」といいます。
 「学習指導要領」では、小学校、中学校、高等学校等ごとに、それぞれの教科の目標や大まかな教育内容を定めています。
 また、これとは別に、学校教育法施行規則では、例えば小・中学校の年間の標準授業時数等が定められています。
 各学校ではこれらを踏まえ、地域や学校の実態に応じて、教育課程(カリキュラム)を編成しています。

 「学習指導要領」は、戦後すぐに試案が作られました。現在のような大臣告示の形で定められたのは、昭和33年のことであり、それ以来、ほぼ10年ごとに改訂されています。

 

●学習指導要領改訂による教育書需要の見込み

 来年(2020年)の4月から、9年ぶりに小学校から新しい学習指導要領での授業が始まります。現在は「移行措置期間」ですが、学校現場では全面実施に向け、新たな取り組みをすすめています。
 すでに教科として実施されている「特別の教科 道徳」や、5、6年生が取り組む「英語」など、多くの需要が見込まれます。